2010年9月25日土曜日

2010/09/20(月)

920()
天気:曇時々晴一時大雨、雷を伴う
気温:27℃
風:西
波:一時やや荒れる
 今日は再びTri-Dogとステーションによる実験を行った。前回の実験ではステーションの観測プログラムが途中で停止してしまう問題が生じた。この問題に対処するために一昨日と昨日の2日間をかけて調査を行ったが、原因は究明しきれなかった。しかし、長時間の動作が必要だった前回とは異なり、今日の実験はTri-Dogが潜航している間さえ動作していれば良いので、実験を開始した。
 ところが、突然の大雨が発生し、実験準備は一時中断した。

大雨で実験準備中断中

 天気が回復するのを待った。雨は弱まったものの、やむことはなかったのでレインコートを急遽、引き出すこととなった。用意はしっかりしておくものである。

食堂の様子

 実験準備を行っている間にも、食事の準備が進められている。食事の時間になれば、テーブルには多彩な食事が並ぶ。また、食事が冷めないように食事を運んでくるタイミングも工夫されている。このように研究員や乗船スタッフに対する食事のサポートも万全である。

本日の昼食

 準備が終わり、いったん昼食をはさみ、実験を開始した。ステーションのプログラムが途中で停止することを見込んで、Tri-Dogの実験を開始する直前にプログラムを起動させ、ステーションを前回と同じ地点に設置した。
 Tri-Dogはまずウインチテストを行い、動作に問題がないことを確認してから潜航を開始させた。今日から大漁旗を船尾に掲げ、実験の成功を祈願した。

 
船尾に掲げられる大漁旗

 今回の実験はステーションを基準とした航路計画の実験である。Tri-Dogがステーションの位置を正しく計測できれば、海底で自分の位置を見失うことなく、安全かつ高精度な観測が可能となる。ステーションへのドッキングという次のステップにも繋がる。
 今回の潜航から、ステーションから船上へTri-Dogの現在の情報を送信できるようにプログラムを変更した。これで、安心してTri-Dogの帰還を待つことができる。自律型とはいうものの、完全に放っておくのは心配なのである。人間にたとえるならば、幼児をお使いに行かせ、迷っていないかを親が連絡をして確かめるようなことを想像すればよい。しかし、この幼児もいつかは親の確認なしでお使いに行けるようになる。ロボットにしても同じことで、船上からのモニタリングなしで潜航を達成できるようになることが、これからの“自律”の在り方としては重要で、目指していく必要がある。

ステーションから送られてきたTri-Dogの状態

 実験は終了し、Tri-Dogは無事に帰還、ステーションも回収した。Tri-Dogはステーションの位置を正しく計測しており、Tri-Dogのカメラにもステーションの様子が捉えられていた。またステーションもプログラムは停止していたものの、Tri-Dogの潜航中は無事に動作していた。
 これでTri-Dogとステーションの実験は終了した。課題も残っているが、Tri-Dogがステーションを基準に航行するという目的を果たすことができた。
明日はTuna-Sandがレーザによる海底計測を行う予定である。実験は明日までで、明後日は下船活動が主であるので、最後の実験もしっかり取り組んでいきたい。


船内の部屋の様子

実験が終わり、部屋に戻って一息ついた。部屋には机、冷蔵庫、2段ベッド,扇風機などが用意されており、快適に実験を行えるようになっている。明日の実験に備えてしっかり休んでおきたい。

本日の桜島
(大雨が去った後、空が非常に綺麗であった)

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